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フリーランスの問い合わせメールを毎回手動でスプレッドシートにコピペしていた時期が、僕にはある。件名・送信者・日付を1行ずつ入れていた。週30分くらい使っていた。
Make(メイク)を使えばこれが自動化できる。「Gmail Make 連携」で調べると英語のドキュメントばかり出てくるので、日本語で手順をまとめておく。
この記事でわかること:
- MakeでGmail受信をスプレッドシートに転記する具体的な手順
- 個人Googleアカウントで連携する際の注意点(ここで詰まる人が多い)
- 失敗しないためのフィルタ設定のコツ

このシナリオで何ができるか:Gmail受信→スプレッドシート転記の全体像
作るのはこういう構成だ。
Gmail(Watch Emails)→ フィルタ → Google Sheets(Add a Row)
Gmailで新しいメールを受信したことをMakeが検知して、指定した条件に合致するメールだけを自動的にスプレッドシートの1行として追記する。転記する項目は「件名」「送信者アドレス」「受信日時」「本文の冒頭」あたりが実用的だ。
無料プランでも動くが、実行間隔は15分が最短になる。問い合わせ管理の用途なら15分のラグは許容範囲のことが多い。リアルタイム性が必要ならCoreプラン($9/月)への移行を検討してほしい。
事前準備:GoogleアカウントとMakeの連携設定
ここが一番つまずきやすいポイントだ。
個人のGmailアカウントをMakeに連携するには、Google Cloud Consoleで事前にOAuth設定を作成する必要がある。「MakeのUIでGoogleにログインするだけ」では動かない。
個人Googleアカウントで連携する際の注意点
企業向けのGoogle Workspace(G Suite)アカウントであれば管理者が設定を許可すれば比較的簡単に連携できる。問題は個人のGmailアカウントだ。
Googleは2025年以降、OAuth認証を使用しない外部ツールからのGmailアクセスを制限している。MakeとGmailを繋ぐには、Google Cloud Consoleでプロジェクトを作成し、Gmail APIを有効にして、OAuthクライアントIDを発行する手順が必要になる。
この手順自体は難しくはないが、初めてやると30分〜1時間かかる。具体的な手順はMake公式サイトのヘルプドキュメントと、先人のブログ記事(「Make Google OAuth 設定」で検索すると出てくる)を参照するといい。Google Cloud ConsoleはGoogleのサービスで、Googleクラウドの日本語サポートページからアクセスできる。
もう一つの注意点: 個人Googleアカウントで連携した場合、Googleの「未検証アプリ」扱いになる。7日以上の動作は確認されているが、長期的に安定して動かしたい場合はGoogle Workspaceの個人ドメインを使う構成が望ましい。
フリーランスで独自ドメインのメールをGoogle Workspaceで管理している場合は、そちらで連携する方がトラブルが少ない。MakeとGoogleの連携設定についてはMakeのGoogleアカウント永続連携方法を解説した記事が日本語で詳しくまとまっている。
シナリオの作成手順
前提として、MakeアカウントとGoogleアカウントの連携設定が完了していること。連携済みであれば以下の手順で進められる。
STEP 1:Watchメール(Gmail)モジュールの設定
- Makeのダッシュボードで「Create a new scenario」をクリック
- 「+」ボタンからGmailを選び、「Watch Emails」(英語名)を選択
- Googleアカウントを選択して認証
- 「Folder」でどのフォルダを監視するかを選ぶ(通常は「INBOX」)
- 「Maximum number of results」を「1」に設定(一度に処理するメールの最大数)
Maximum number of resultsを「1」にするのは、最初のテスト時に大量転記が起きないようにするためだ。動作確認が取れてから増やす方が安全。
STEP 2:フィルタの設定(特定の件名・送信者に絞る)
フィルタなしで全メールを転記するシナリオを最初に作ったときの失敗を書く。
メルマガ・自動通知・領収書メールも含めて1日100件以上がスプレッドシートに転記され、3日でオペレーションが上限に達した。フィルタは最初から設定することを強く勧める。
フィルタの設定方法:Watch EmailsモジュールとAdd a Rowモジュールの間にあるレンチアイコンから「Set up a filter」を選択する。
件名に「見積」または「案件」が含まれるメールのみを対象にするなら:
- Condition:
Subject - Operator:
Contains - Value:
見積
複数の条件(OR条件)を設定するには「Add OR condition」で追加できる。
STEP 3:Googleスプレッドシートへの書き込みモジュール設定
- フィルタの後ろに「+」でGoogle Sheetsを追加
- 「Add a Row」(行を追加)を選択
- 対象のスプレッドシートとシートを選択
- 各列にGmailのデータをマッピングする
マッピング例:
| スプレッドシートの列 | Gmailのデータ |
|---|---|
| A列(件名) | Subject |
| B列(送信者) | From Name |
| C列(メールアドレス) | From Email |
| D列(受信日時) | Date |
| E列(本文冒頭) | Snippet |
「Snippet」はメール本文の最初の数百文字を取得する。一覧で確認するには十分な情報量だ。
STEP 4:テスト実行と確認
設定が完了したら「Run once」でテスト実行する。
Gmail受信トレイに対象のメールが存在する場合、スプレッドシートに1行追記される。うまく動いたらシナリオをオンにして完了だ。

実際に使ってみてわかった2つの注意点
無料プランでは15分間隔が上限
シナリオをオンにした状態だと、15分ごとにGmailを確認してスプレッドシートに転記する動作が繰り返される。問い合わせ管理の用途ではこれで十分なことが多い。
ただし「今すぐ気づきたい」という場合は有料プラン(Core・$9/月)で1分間隔に変更できる。
Googleアカウント認証が切れるケース
個人Googleアカウントで連携している場合、一定期間後にOAuth認証が切れてシナリオが動かなくなることがある。
「Gmailの認証が失効しました」というエラーがMake上で表示されるが、自分からダッシュボードを確認しないと気づかない。重要な自動化の場合は定期的にシナリオのステータスを確認する習慣をつけた方がいい。
Google Workspaceで連携している場合はこの問題が起きにくいため、長期運用を考えているなら独自ドメイン + Google Workspaceの構成を検討してほしい。
まとめ:フリーランスの問い合わせ管理に使えるか
使える、というのが正直な評価だ。
設定に最初の1時間ほどかかるが(Google Cloud Consoleの設定を含めると)、一度動き始めると週30分の手動コピペ作業がほぼ不要になった。
フィルタを設定して「案件に関係するメールのみ」に絞ることで、無料プランでも月60〜100オペレーション程度に収まる。
ただし、認証の維持に手間がかかるのは正直なデメリットだ。特に個人アカウントで連携する場合は、定期的に動作確認する習慣が必要になる。
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