ZapierでGmail×Slack連携を初めて作ったとき、「これは案外シンプルだな」と思った直後に「あ、テスト実行でSkippedになってる」と詰まった。
原因は単純だった。Gmailの受信フィルター条件に合うメールが直近メールボックスにないだけで、Zapier側の問題ではなかった。でもその「原因が何か」がわかるまでに20分ほど悩んだ。
この記事でわかること
- ZapierでGmail→Slack通知を作る実際の手順(ゼロから完了まで)
- 初日に躓いたポイントと回避策
- 無料プランで試せる範囲とその限界

Zapierとは何か:「自動化のハブ」として覚えておけばいい
Zapierは「Aが起きたら、Bをする」という自動化を作るためのツールだ。
プログラムなしで、GmailとSlack・NotionとGoogleスプレッドシートなど、異なるアプリを繋げられる。この「自動化の設定」をZapierでは Zap(ザップ) と呼ぶ。
Zapの基本構造はシンプル:
- Trigger(トリガー):何が起きたら → 例:「Gmailで新しいメールを受け取ったら」
- Action(アクション):何をする → 例:「Slackの#generalに通知を飛ばす」
この2つを設定するだけで自動化が動く。無料プランでは1Zap = 2ステップ(Trigger1つ + Action1つ)まで作れる。
n8nやMakeと比べると、Zapierの特徴は「UIが直感的で、接続の設定が最も簡単」という点だ。ただし、無料プランの制限(月100タスク)がある。そのあたりの話はまた後述する。なお、Zapierの日本語対応について詳しく調べた記事では「ZapierとSlackの連携方法」なども参考になる。
Gmail×Slack連携をゼロから作る手順
STEP 1:アカウント登録(Googleアカウントがあれば3分かからない)
Zapier公式サイトにアクセスして「Sign up free」からアカウントを作る。Googleアカウントで登録できるので、パスワードを別途設定する必要がない。
ほぼ3分以内でダッシュボードに入れる。
STEP 2:新しいZapを作成する
ダッシュボードに入ったら「Create」→「New Zap」を選ぶ。エディター画面が開く。
STEP 3:TriggerにGmailを設定する
「Trigger」の設定欄で「Gmail」を検索して選択する。
次に Trigger Event を設定する。「New Email」(全メール)か「New Email Matching Search」(フィルター付き)を選べる。全メールに通知を飛ばしたい場合は「New Email」でいい。特定の送信者や件名のメールだけを対象にしたい場合は「New Email Matching Search」を選ぶ。
Gmailアカウントとの接続:「Sign in to Gmail」ボタンが表示されるので、クリックしてGoogleの認証画面で許可を与える。
STEP 4:ActionにSlackを設定する
「Action」の設定欄で「Slack」を検索して選択する。
Action Event は「Send Channel Message」(チャンネルに投稿)か「Send Direct Message」(DM)を選ぶ。
Slackアカウントとの接続:「Sign in to Slack」ボタンでSlackの認証画面が表示される。ワークスペースを選択して許可を与える。
接続後、投稿するチャンネルとメッセージの内容を設定する。メッセージには「Gmailのデータ(送信者・件名等)」を動的に挿入できる。件名を含めたいなら「Subject」フィールドを選択すれば自動でメールの件名が入る。
STEP 5:テスト実行する(ここで躓いた人が多い)
設定が終わったら「Test」ボタンを押してテスト実行を確認する。
ここが躓きポイントだ。
テスト実行時に「Skipped」と表示される場合がある。ZapierはTestの際、直近のGmailメールボックスからサンプルデータを取得しようとする。このとき、Trigger Eventに設定した条件に合うメールが存在しないと「Skipped(実行すべきデータがない)」と判定される。
Zapier側のエラーではない。「New Email Matching Search」でフィルターを設定している場合、そのフィルターに合うメールを実際にGmailに送ってからTestを実行すればいい。
「New Email」(全メール対象)の場合は直近のメールが取得されるので、Skippedにはなりにくい。
STEP 6:ZapをONにして完成
テストが通過したら「Publish」ボタンを押してZapを有効化する。これで設定したTriggerが発火するたびにSlackへの通知が飛ぶ。

実際に使ってみてわかったこと
想定より簡単だった部分
設定のUIが本当に親切だった。n8nと比べると「次のステップを自動で案内してくれる感覚」がある。n8nはノードをつなぐ操作を自分でやる必要があるが、ZapierはTrigger→Actionの流れが固定されているので迷いにくい。
Googleアカウントで登録・接続できるのも手間が少なくて良い。設定したZapが実際に動いたときの「ちゃんと機能してる感」は気持ちいい。
想定より面倒だった部分
2ステップの制限が思ったより不便だった。
僕がやりたかったのは「Gmailでメールを受け取る → Slackに通知 → さらにGoogleスプレッドシートに記録する」という3ステップのフローだ。Zapierの無料プランでは2ステップまでしか作れないので、これは有料プランが必要になる。
n8nならセルフホストで同じフローが3ステップでも10ステップでも無料で組める。「無料でどこまでできるか」という観点では、n8nの方がずっと自由度が高い。
もう一点、月100タスクの制限も思ったより少ない。このあたりはNo.62で詳しく書く。
無料プランでどこまでできるか
Zapierの無料プランで使えるのは:
- 月100タスク:Zapが実行されるたびに1タスク消費
- 2ステップZap:Trigger1つ + Action1つのみ
- 利用Zap数:無制限(何本でも作れるが月100タスクの枠を共有)
月100タスクというのは、Zapが100回実行されたら止まるということだ(Zapierの料金詳細はITreviewのまとめも参考になる)。たとえば1日5通のメールを受け取ってSlack通知するZapを動かすと、月20日稼働で100タスクに達する計算になる。2週間程度で上限に達した。
「ちょっとした通知自動化を1〜2本だけ試したい」という用途なら無料で十分試せる。本格的な業務運用を考えるなら、有料プランへの移行か他のツールへの乗り換えを検討する必要がある。
まとめ:フリーランスがZapierを使い続けるかの判断基準
Zapierを使い続けるかどうかは、月何タスク必要かによって変わる。
月100タスク以内で収まる軽めの使い方(週数回の通知など)なら、無料プランで問題ない。月100タスクを超えそうなら、有料プラン($19.99/月〜)かn8n・Makeへの移行を検討する。
個人的には、n8nをセルフホストで使っているので、Zapierを有料で使い続けるメリットを感じにくかった。ただ、Zapierの「設定の手軽さ」は本物だ。コードなし・設定10分以内でGmail→Slack連携が動くのは、自動化を初めて試す人にとっては入りやすい。
まあ、無料で始められるので、まずは1本作って動かしてみるのが一番わかりやすい。
合わせて読みたい
– Zapierの料金プランを実際に使って検証:フリーランスは無料プランで足りるか
– n8n vs Zapier 料金比較:月1,000タスク超えたらどっちが得か調べた


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