を使って初めての確定申告を終えた。フリーランス1年目の2月下旬、申告期限まで2週間のタイミングで本格的に動き始めた。
結論から言うと、freeeを使って正解だったと思っている。ただ、失敗も2つあった。「freeeを使えば楽に終わる」と思っていた部分で詰まったので、同じ場所で詰まらないようにここに書く。
この記事で書くのは「確定申告の操作の話」だけだ。freeeの初期設定(口座連携・開始残高)でのつまずきは別記事で書いているので、まだ設定段階の人はそちらを先に読んでほしい。
フリーランス1年目の確定申告、freeeを使ってみた前提
独立して1年、毎月30分くらいfreeeに入力を続けていた。口座連携で自動取り込みされた取引を確認して、勘定科目を修正して保存する、という作業を12ヶ月繰り返した。
だから、2月下旬に確定申告の書類を生成するとき、「入力が溜まっている」という状態ではなかった。それは助かった。入力を毎月続けることが、確定申告期を楽にする一番の方法だと実感した。
青色申告65万円控除を適用するために、独立前年に青色申告承認申請書を提出済み。freeeはスタンダードプランを使っていたので、複式簿記・青色申告の帳票生成まで対応している。
失敗したこと①:経費の勘定科目の選び方が全然わからなかった
毎月入力はしていたが、1年通して「この科目選びが正しかったのか」という確信が持てていなかった。
特に困ったのがSaaSの月額費用だ。ChatGPT Plus・Notion・Perplexityなど、仕事で使うサービスをいくつか契約していた。これが「通信費」なのか「新聞図書費」なのか「消耗品費」なのか、最初の頃は毎回Googleで調べていた。
freeeは自動仕訳でおすすめの勘定科目を提示してくれるが、同じSaaSサービスでも時期によっておすすめが変わることがあり、1年間で同じサービスに複数の科目が混在してしまった。
2時間かけて調べて、半分は選び直した
確定申告書類を生成する直前に、1年分の入力を見直した。SaaSの月額費用が3種類の勘定科目に分散していることに気づいて、統一するために2時間かかった。
調べてわかった一般的な基準(税理士への相談を推奨する):
- 通信費:電話代・インターネット回線・スマホ代
- 新聞図書費:書籍・SaaSサービスのうち学習・情報収集を主な目的とするもの(Notion・Perplexity等の情報整理ツール)
- 消耗品費:文具・10万円未満のPC周辺機器等の物品
- 雑費:少額で上記に当てはまらないもの
ただし「SaaSサービスをどの科目に入れるか」に唯一の正解はない。重要なのは1年間で一貫性があること。税務調査になったときに「なぜこの科目にしたか」を説明できることだ。
消耗品費と新聞図書費の境界線も曖昧で、税理士によっても意見が分かれる。「これが唯一の正解」と言える科目分類は存在しないので、迷ったら税理士か国税庁のタックスアンサーで確認することをすすめる。freeeのAIチャット機能も基本的な質問には答えてくれるが、税務判断の責任は取れないため「参考程度に」が正しい使い方だ。
対処法:不安なら「雑費」に入れず税理士に確認する
freeeを使い始めた最初の月に、使いそうな勘定科目の判断基準を自分でメモしておくべきだった。「このサービスはこの科目」と決めてから入力すれば、後からの修正は不要だった。
来年は毎月の入力時に一度だけ科目一覧を確認する習慣をつけた。税務的な判断に迷う場合は、税理士や国税庁の相談窓口に確認することをすすめる。
失敗したこと②:e-Tax提出でマイナンバーカードが必要だと3日前に気づいた
freeeからのe-Tax送信は、操作自体はシンプルだ。freeeが確定申告書類を自動生成してくれて、そこからe-Taxへ送信するボタンを押す流れになっている。
ただ、電子申告にはマイナンバーカードの電子証明書が必要で、カードのパスワードを覚えていないといけない。
freeeはe-Tax対応しているが、必要書類は自分で準備する
freeeの操作フローは問題なかった。問題は僕がマイナンバーカードの署名用電子証明書のパスワード(英数字6〜16桁)を忘れていたことだった。
申告期限の3日前、freeeでe-Tax送信しようとして「パスワードが間違っています」というメッセージが出た。3回間違えるとロックがかかる。
ロック解除は市区町村の窓口に行く必要がある。翌朝、開庁と同時に市役所に並んでパスワードをリセットした。平日の朝に1時間使った。
対処法:申告期間2週間前には必要書類リストを確認する
e-Tax提出に必要なもの:
- マイナンバーカード(有効期限内)
- 利用者証明用電子証明書のパスワード(数字4桁)
- 署名用電子証明書のパスワード(英数字6〜16桁)
- スマホ(NFC対応)またはICカードリーダー
パスワードを忘れている場合はロック解除が必要で、市区町村窓口での手続きが必要だ(自治体によって対応時間が異なる)。直前に気づくと時間的なリスクが高いので、申告期間に入ったら最初の週にマイナンバーカードの確認をしてほしい。
よかったこと:確定申告書類の自動生成は本当に助かった
失敗を2つ書いたが、freeeを使って本当によかったと思っていることも同じくらいある。
売上・経費を入れれば確定申告書が自動でできる
freeeに1年間入力してきたデータから、確定申告に必要な書類が自動で生成された。青色申告決算書・所得税の確定申告書、この2つが自動で数字が埋まった状態で出てくる。
手作業で数字を計算して書類に記入する必要がない。計算ミスのリスクもない。これは体験してみないとありがたさが伝わりにくいが、自動で書類が完成する瞬間は「freeeを入れてよかった」と感じた。確定申告のやり方の全体像についてはfreee公式の確定申告ガイドでも確認できる。
青色申告65万円控除も特に難しくなかった
青色申告65万円控除を受けるためには複式簿記が必要だが、freeeはすべての仕訳を自動で複式簿記に変換してくれる。ユーザーが「今日の売上10万円」と入力すれば、裏側で「売掛金 / 売上高」の仕訳が自動生成される仕組みだ。
e-Taxで提出するという条件も、freeeから直接送信できるので追加の手間はなかった。65万円控除はそこそこ大きな節税になるので、スタンダードプラン以上を使っていてe-Tax送信できれば、使わない理由がない。
freeeを使って感じた「思ったより大変だったこと」
freeeを使えば確定申告が「誰でも楽に終わる」とは言い切れない。
毎月入力をさぼった場合は、確定申告期に大量の仕訳修正が待っている。freeeが楽なのは「毎月入力している前提」だ。年末にまとめて1年分入力するのはかなりつらい。
勘定科目の判断は自動仕訳があっても最終的にユーザーの判断が必要で、会計知識がないと迷う。freeeの自動仕訳はあくまで「提案」なので、知識ゼロで使い始めると詰まる箇所がある。
「freeeは魔法ではない」という表現が一番正確だと思う。ツールとして優秀で、できることが多い。でも、ユーザーがある程度の準備と知識を持って使う必要がある。
たとえば、freeeが「この取引は消耗品費っぽい」と自動で提案しても、実際にその科目が正しいかどうかはユーザーが判断する必要がある。入力を自動化してくれても、内容の正確性まで保証してくれるわけではない。
マネーフォワードクラウドとどちらを選ぶかという問いに対しては、「両方を1ヶ月使い比べた記事を別途書く予定」だが、どちらを選んでも「毎月入力する習慣がつくかどうか」が結果に一番影響すると感じている。ツールより習慣の問題だ。
まとめ:来年も使う。ただし「魔法ではない」
2つの失敗(勘定科目の一貫性・マイナンバーカードのパスワード忘れ)は、どちらも事前準備で防げたものだった。freee自体の問題ではない。
来年の4点の追加準備:
- 使いそうな勘定科目の判断基準を年初に整理する(SaaSは新聞図書費で統一、など)
- マイナンバーカードのパスワードを手帳に記録しておく
- 申告期限2週間前にe-Taxの必要書類を確認する
- 月次入力の習慣を崩さない(確定申告期の追い込みを防ぐ一番の方法)
この4点を追加で準備すれば、来年は詰まる場所がなくなるはずだ。
freeeで確定申告を終えて、「会計ソフトを使うことのメリット」を実感した。数字を自分で計算する必要がなく、書類の転記ミスもない。毎月入力する手間はあるが、確定申告期に税務署に行く時間や書類の郵送コストを考えれば、月2,000円弱のコストは安いと感じている(2026年4月時点のスタンダードプラン年払い料金)。
freeeの初期設定でのつまずきポイントは別記事で書いているので、これから使い始める人はそちらも参考にしてほしい。

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