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Make 無料プランを使い始める人が最初に疑問に思うのは、たぶん「これ、本当にどこまで使えるの?」という点だと思う。
結論から書く。3ヶ月使ってわかったのは、無料プランは「触って試す」には十分だが、実務で継続的に動かすには早い段階で詰まるということだ。
この記事でわかること:
- Makeの無料プランの3つの制限とその実態
- 実際にオペレーションがどれくらいのペースで消耗するか
- Coreプラン(月9ドル)への移行を決めた判断基準

Make の無料プランで使える機能と制限の全体像
まず前提として、Makeの無料プランは「使えないわけではない」。アカウントを作ればすぐに3,000以上のアプリとの連携機能が使えるし、基本的なシナリオ(自動化の処理フロー)は無料でも作れる。
ただ、3つの制限がある。
| 制限項目 | 無料プランの上限 |
|---|---|
| 月間オペレーション数 | 1,000クレジット/月 |
| アクティブなシナリオ数 | 最大2本 |
| 最短実行間隔 | 15分 |
(2026年4月時点のMake公式サイトの情報。変更される可能性があるため最新情報はMake公式サイトで確認してほしい。日本語の参考情報としてはITreview のMake料金ページも使える)
この3つ、数字だけ見ると「まあいける」と思う。実際に使い始めるまでは。
月1,000オペレーションとは何か:具体的な消費の仕組み
「オペレーション」とはシナリオ内でモジュール(アプリとの接続パーツ)が実行されるたびにカウントされる単位だ。
Gmailの受信メールを検知して、スプレッドシートに書き込む、という2ステップのシナリオがあるとする。このシナリオが1回実行されると2オペレーション消費する。
- 1回の実行 × 2モジュール = 2オペレーション
- 月1,000オペレーション ÷ 2 = 500回の実行が上限
15分ごとにシナリオが動く設定だと、1日に96回実行される。
96回 × 2オペレーション = 192オペレーション/日
これだと1,000 ÷ 192 = 約5日で上限到達。
「そんなに消費するのか」と思うかもしれない。でも15分間隔で24時間稼働させると本当にそうなる。僕はこれで月の最初の5日でオペレーションを使い切り、残り25日間シナリオが止まるという状況を経験した。
ただ、実行間隔を1時間に伸ばせば話は変わる。
1時間ごとに動かす場合:24回 × 2オペレーション = 48オペレーション/日。1,000 ÷ 48 = 約20日持つ。
リアルタイム性が必要ないシナリオなら、実行間隔を長めに設定して持たせることはできる。
シナリオ2本制限の実態:何ができて何ができないか
「2本しか同時にオンにできない」というのも、地味に厄介だ。
フリーランスが自動化したくなるシナリオを3本挙げると:
- Gmail受信メールをスプレッドシートに転記
- 請求書の支払い期限をSlackに通知
- 新規SNSのフォロワーをスプレッドシートに記録
これだけで既に3本。無料プランだとどれか1本をオフにしなければいけない。
「一回作ってみたけど今は使っていないシナリオ」も2本のカウントに含まれないので、作り溜めること自体はできる。ただ同時に動かせるのが2本という制約は、実務で複数の自動化を並走させるには早い段階で壁になる。
15分間隔制限が地味にきつい理由
「15分ごとに動けばいいんじゃないか」と思っていた時期が僕にもあった。
実際にきつかったシーンを正直に書く。クライアントから「見積もりを送ってほしい」というメールが来たとき、Makeの「メール受信検知→スプレッドシートに転記」シナリオが最大15分遅れで気づくことになる。
急ぎの案件でメールを見逃しているわけではないが、「スプレッドシートを確認したらまだ転記されていない」という状況が日常的に起きる。これが地味に気になる。
Coreプランに移行すると最短1分間隔になるので、ほぼリアルタイムに近い感覚で動く。この差は使い始めるとわかる。
3ヶ月使ってわかったオペレーション消耗ペース
実際の体験を数字で書く。
シンプルな通知系シナリオならどれだけ持つか
一番最初に作ったのは「Googleカレンダーの予定をSlackに通知する」という2モジュールのシナリオだ。実行間隔を1時間に設定した。
この構成だと月に約1,440回実行 × 2モジュール = 約2,880オペレーション必要になる計算だが、カレンダーに予定がある日だけ実際のアクション(Slack通知)が走る仕組みにしたので、実際の消費は月500〜600オペレーション程度に収まった。
ただし「予定がなくても検知のための処理は走る」ので0にはならない。この辺の仕組みは最初よくわからなくて戸惑った。
Gmailやスプレッドシート連携で一気に消費する
問題が起きたのは2ヶ月目。Gmailの受信メールを全件スプレッドシートに転記するシナリオを追加したときだ。
フィルタを設定せずに「すべての受信メール」を対象にしたところ、メルマガや自動通知メールも含めて1日100件以上のメールが転記対象になった。
- 1日100件 × 2モジュール = 200オペレーション/日
- 5日間で1,000オペレーション到達 → シナリオ停止
月の5日目に両方のシナリオが止まっていることに気づいたのは7日目だった。シナリオが停止しても通知は来ないので、自分で確認しに行かないとわからない。
この経験から「件名に『見積』や『案件』が含まれるメールのみ」に絞るフィルタを設定した。月30件程度に絞れて、消費は月60オペレーション程度に落ち着いた。
無料プランで「詰まる」典型的なシーン
整理すると、無料プランで詰まりやすいパターンはこうだ。
- メールを全件転記する → フィルタなしで大量消費
- 複数のシナリオを並走させたい → 2本制限に引っかかる
- リアルタイムに近い動作が必要 → 15分間隔では遅い
- 月後半にシナリオが止まっていることに気づく → 停止通知なし
特に「月後半にシナリオが止まっていることに気づかない」問題は、実務への影響が地味に大きい。重要な自動化が機能していない状態が続くことになる。

有料プランに移行する判断ポイント:月9ドルの価値があるか
3ヶ月目、Coreプランへの移行を決めた。
Coreプランで何が変わるか
Coreプランの月額は$9(年間払い)。主に変わることは以下だ。
| 項目 | 無料プラン | Coreプラン |
|---|---|---|
| 月間オペレーション | 1,000 | 10,000 |
| アクティブシナリオ数 | 2本 | 無制限 |
| 最短実行間隔 | 15分 | 1分 |
| Make API | なし | あり |
オペレーションが10倍になる。シナリオの本数制限がなくなる。実行間隔が最短1分になる。
月9ドルで業務の自動化がここまで快適になるなら、わりと早めに移行してよかったと思っている。
オペレーション数で考える移行タイミング
目安としてこう考えると整理しやすい。
無料プランで十分なケース:
- 月1〜2本のシナリオを試したいだけ
- 実行頻度を1時間以上に設定できる
- リアルタイム性が不要
Coreへの移行を検討すべきケース:
- 月のどこかでシナリオが止まり始めた
- 3本以上のシナリオを同時に動かしたい
- 15分間隔のラグが実務で気になる
- 月9ドルでフリーランスの時給換算の手間が減るなら安い
フリーランスの場合、月9ドル(約1,400円)が高いかどうかは人によって違う。ただ、シナリオが詰まるたびに「どこで止まったか」を確認する時間のほうがコスト高になってくる。各プランの詳細な違いはMiraLabのMake料金解説記事に日本語でまとまっている。

まとめ:無料プランで試してみてから判断すればいい
Make 無料プランの実態をまとめる。
- オペレーションは思ったより早く消耗する(特にGmail連携)
- 2本のシナリオ制限は実務では早い段階で引っかかる
- 15分間隔は通知系の自動化には地味に影響が出る
- 月後半にシナリオが止まっても通知がこないので自分で確認が必要
とはいえ、最初から有料にする必要はない。まず無料で試してみて、「毎月オペレーションが足りない」「シナリオを増やしたい」と感じたらCoreに移行する、というスモールスタートが現実的だ。
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