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Chromeのブックマークが2年間で300件を超えた頃、さすがに使えなくなってきた。
フォルダも作った。タグっぽい整理もした。でも結局「あの記事どこに入れたっけ」という状況が週に3〜4回起きていた。整理する時間のほうが記事を読む時間より長くなっている感じがして、本末転倒だと思っていた。
そのとき試したのがRaindrop.ioだ。
使い始めて3週間で「ブラウザのブックマークには戻れない」と思った。その理由と、フリーランスが使う場合の実際の設定を書く。
この記事でわかること:
- Raindrop.ioとは何か・ブラウザのブックマークとの違い
- 無料版と有料版の具体的な差
- 登録から使い始めるまでの手順
- 実際に使ってよかった点・微妙だった点

Raindrop.ioとは:「ブックマークの専用置き場」という位置づけ
Raindrop.io(以下Raindrop)は、ブックマーク管理に特化したクラウドサービスだ。
「オールインワン ブックマークマネージャー」という公式の説明通り、ブックマークを保存・整理・検索することだけに絞って設計されている。Notionのようなドキュメント管理ツールではない。Evernoteのようなメモツールでもない。ブックマーク専用だ。
この「専用ツール」という割り切りが使いやすさにつながっている。
ブラウザのブックマークと何が違うのか
ブラウザのブックマークとの主な違いを整理するとこうなる。
| 機能 | ブラウザのブックマーク | Raindrop.io |
|---|---|---|
| デバイス間同期 | ブラウザ依存(Chromeならチーム間共有は難しい) | 全デバイス・全ブラウザで同期 |
| 検索 | タイトルのみ | タイトル・タグ(有料版は全文検索も) |
| 整理の仕組み | フォルダのみ | コレクション+タグ+フィルター |
| Webアーカイブ | なし | 有料版あり(ページが消えても保持) |
| PDF・画像の保存 | なし | 対応(無料版は月100MBまで) |
一番大きいのはデバイス間の同期とタグによる横断整理だ。スマホで記事を見つけてRaindropに保存して、PCで作業するときにすぐ参照できる。これがブラウザのブックマークでは難しかった。
無料版と有料版の違い
Raindropの無料版は「ブックマーク・コレクション・デバイス数がすべて無制限」で使える。これは本当で、ブックマーク数やデバイス数に制限はない。
ただし、無料版には全文検索がない。タイトルとタグでしか検索できない。
これがフリーランスのリサーチ用途には地味に痛い。3ヶ月前に保存した記事の内容を検索しようとしても、タイトルを覚えていないと見つからない。最初の3週間で「全文検索ないと不便だな」と感じ始めて、有料版(Pro)に課金した。
有料版の主な追加機能:
- 全文検索 — 保存したウェブページ・PDFの本文を検索できる
- Webアーカイブ — 保存時点のページを永続的に保持(ページが消えても残る)
- AIアシスタント — 保存コンテンツについて質問できる
- 重複ブックマーク検出 — 同じURLを二重に保存しているときに教えてくれる
- ファイルアップロード上限 — 無料版月100MB → 有料版月10GB
有料版の料金は、2026年4月時点で年払いで年間約4,861円(月換算約400円)。月払いも可能(公式サイトで最新の料金を確認してほしい)。
月400円相当で全文検索が使えるなら、週1〜2時間のリサーチがある仕事なら元は取れると判断した。
アカウント登録と初期設定:最初の10分でやること
拡張機能のインストール
まずRaindrop.io公式サイトでアカウントを作る(Googleアカウントで即登録可能)。
次にブラウザ拡張機能をインストールする。Chrome・Firefox・Safari・Edgeに対応している。拡張機能を入れると、閲覧中のページをワンクリックでRaindropに保存できるようになる。これがないと使い物にならないので最初にやる。
スマホアプリもiOS・Android両方ある。ダウンロードしてログインするだけで同期される。
既存ブックマークのインポート
ブラウザに300件以上のブックマークがある場合、一度全部インポートして整理するのが最初の手順になる。
Chromeの場合:ブックマークマネージャー → 「ブックマークと設定をエクスポート」でHTMLファイルを書き出す → Raindropの設定画面からインポートする。
インポートすると既存のフォルダ構造がコレクションとして引き継がれる。僕の場合300件のインポートに1分かかった。整理自体に1.5時間かかったけど、それは自分が不要なブックマークを手動で削除したからで、インポート自体はあっという間だ。
コレクション・タグ・フィルターの使い方
コレクションの設計方針(分けすぎると使わなくなる)
Raindropのコレクションはフォルダのようなもの。サブコレクションも作れるので、「ビジネスツール → AIツール → ライティング系」というような階層が作れる。
ただ、細かく作りすぎると失敗する。
最初に「ツール別に細かくコレクションを作ればいいや」と思ってObsidian・Notion・Claude・Perplexityとツールごとにコレクションを作ったら、新しい記事を保存するたびに「これはどこに入れる?」と迷うようになった。1週間でほぼ使わなくなった。
現在のコレクションはこの4つだけ:
– リサーチ中 — 現在進行中の記事テーマ
– ストック — いつか使いそうな素材
– 後で読む — まだ内容を確認していないもの
– アーカイブ — 使い終わったもの・古いもの
シンプルにしたことで「どこに入れるか」を考えなくなった。
タグの付け方と検索の組み合わせ
タグはコレクションを横断して検索するときに使う。
例えば「n8n」タグを付けておくと、どのコレクションにある記事でも「#n8n」で一括で出てくる。ツール名・ジャンル名をタグとして使うのが一番シンプルだ。
注意点として、タグを付けすぎると今度はタグの管理が面倒になる。今は10〜15種類くらいに絞っている。
実際に使ってみてわかった3つのこと
いい点:検索精度とマルチデバイス同期
全文検索は思っていた以上に使える。2ヶ月前に保存した記事の「あのツールの価格は確か月$20だった」という情報を検索したら一発で出てきた。タイトルをうろ覚えでも内容の断片で検索できるのは強い。
マルチデバイス同期も期待通りだった。電車の中でスマホで見つけた記事をRaindropに保存して、PCで作業するときにすぐ参照できる。「メールで自分に送る」という謎の作業がなくなった。
微妙な点:有料版を使わないと全文検索が弱い
無料版は正直、物足りない。全文検索がないと「タイトルを覚えていないブックマーク」が実質的に死んでいる。
フリーランスのリサーチ用途であれば、Pro版(月約400円)を最初から使ったほうがいい。無料版で3週間試して結局課金したので、最初から有料にしておけばよかった。
あと、Webアーカイブ機能の安定性は「まあまあ」という感じ。ページが移転していても古いバージョンが残っていることが多いが、完全ではない。保険として使う程度がちょうどいい。

Raindrop.ioが向いていないケースも書いておく
ただ、Raindrop.ioがすべての状況でベストフィットかというとそうでもない。
ブックマーク数が少ない・整理に困っていない場合
月5本以下の記事を書くペースで、ブックマークが50件以下なら、ブラウザの標準機能で十分かもしれない。Raindrop.ioを使い始めても、保存するブックマーク自体が少なければ管理の恩恵を感じにくい。
NotionでリサーチDBを作っている場合
Notionでリサーチデータベースを設計して運用できている人は、わざわざRaindropに移行する必要はない。Notionはデータベース設計が自由なので、うまく活用できている人にはRaindropより高機能だ。
僕はNotionのリサーチDB管理が面倒で諦めたタイプなので、「シンプルなほうが続く」という判断でRaindropを選んだ。
チームで共有する前提の場合
Raindropはコレクションの共有機能があるが、それが目的なら別途チームコラボレーションツールを検討したほうがいいかもしれない。個人向けの設計なので、チームの情報共有のハブとして使うには機能が限られる。
Raindrop.io以外に試したブックマーク管理ツール
念のため、他のツールも試したうえでの比較を書いておく。
| ツール | 試した期間 | 感想 |
|---|---|---|
| 2週間 | 記事の「後で読む」特化で使いやすいが、コレクション・タグ管理がRaindropより弱い | |
| Notionのブックマーク管理 | 1ヶ月 | 高機能だが管理が面倒になって挫折。Notionが得意な人には合うかも |
| ブラウザのブックマーク | 2年 | 件数が増えると限界。フォルダ管理が壊滅的になった |
| Raindrop.io | 現在7ヶ月継続 | コレクション+タグ+全文検索の組み合わせがフリーランスのリサーチに合った |
Pocketはシンプルで使いやすいが、「後で読む」用途に特化しすぎていてリサーチ素材の長期保管には向かなかった。URL管理のためだけなら十分だが、2ヶ月経つとPocketも「死んだブックマークの墓場」になり始めた。
使い続けるためにやっている小さな工夫
半年以上使ってわかったことは、「ツールは入れるだけでは続かない」ということだ。Raindrop.ioも、最初の1週間は保存しまくって、2週間後に「整理できていない…」と感じ始める流れが典型的な挫折パターンだった。
今やっている継続のための工夫を3つ書いておく。
週1回だけ「後で読む」を整理する
「後で読む」コレクションを週に1回、5分だけ見直す。読んだらタグを付けて「ストック」か「リサーチ中」に移す。読まないなら削除。この5分を習慣化したことで、未読ブックマークの滞留がなくなった。
「後で読む」を増やさない、というよりも「週1回消化する」というリズムを作ることが大事だった。
保存のときにコメントを書かない
保存時にコメントや要約を書こうとすると手間がかかって「まあいいか」になる。Raindropにはブックマークにメモを追加する機能があるが、使っていない。
タグだけ付けて保存する。それ以上のことは執筆するときにやる。「保存のコスト」を最小にしたことで、ブックマークする行動のハードルが下がった。
タグは「あとで思い出せる単語」で統一する
タグを決めるときに「後でどんな言葉で検索するか」を基準にした。「#n8n-pricing」より「#n8n」のほうが検索で使いやすい。タグは検索のためのものなので、細分化より「思い出したときに使う言葉」に揃えると運用が崩れにくい。

まとめ:フリーランスのリサーチツールとして使える水準か
結論を先に言うと、使える。ただし有料版(年間約4,861円)での話。
ブラウザのブックマークをリサーチ用途に使っていて「整理できない・探せない」と感じているなら、Raindropに変えるだけでかなり改善する。導入コストも低い(インポートして拡張機能入れるだけ)。
向いていない人:
– ブックマーク数が少なく、ブラウザのブックマークで困っていない人
– 全文検索を使わない・タイトルをすべて覚えている人
– Notionやほかのツールですでにブックマーク管理が完結している人
Raindropを使い始めたら、次のステップとしてリサーチフロー全体の設計を考えると効果が上がる。具体的な使い方はRaindrop.ioでリサーチフローを設計するに書いた。
合わせて読みたい
– Raindrop.ioでリサーチフローを設計する:情報収集から記事執筆までの一連の流れ
– ObsidianをAIに食わせる前の置き場にした:リサーチ素材を一次情報のまま貯める方法


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