ObsidianとNotionの使い分け:「一次情報ストック」と「共有・管理」で役割を分ける

Obsidianを使い始めて最初の3日間、「NotionをやめてObsidianに全部移行しよう」と思っていた。

完全な誤りだった。

Obsidian Notion 使い分けで検索すると「個人はObsidian、チームはNotion」という結論の記事が多く出てくる。それは正しいんだが、フリーランスという立場は「個人」でもあり「クライアントと共有する側」でもある。どちらかに絞れない。

1ヶ月試行錯誤した結果、「一次情報ストック=Obsidian、共有・管理=Notion」という役割分担に落ち着いた。この記事ではその判断に至るまでの失敗と、実際の運用フローを正直に書く。

[IMAGE: obsidian notion dual tool workflow]

この記事でわかること:

– Obsidianだけに移行しようとして失敗した体験
– フリーランスの業務フローに合わせた2ツールの役割分担
– 1ヶ月運用して出てきたメリットと地味に面倒だったこと

## Notionを2年使い続けた自分がObsidianを使い始めた理由

Notionは今でも使っている。ClickUpにタスク管理を移行した後も、ドキュメントの管理とクライアントへの共有ハブとしてNotionを使い続けている。2年以上使ってきたツールだ。

それでも「情報が散らばる問題」は解決されていなかった。

Notionはクラウドで共有するのに向いている。クライアントに見せる資料、進行中の案件ドキュメント、チームで使うテンプレート——こういった「外に出るもの」はNotionでいい。

問題は「まだ外に出せない状態の一次情報」だった。リサーチ中のメモ、試してみた仮説、失敗した考え方の記録——こういった「思考の素材」はNotionに入れる前の段階にあるものだ。Notionは「きれいに整理されたドキュメント」を管理するには向いているが、「散らかった思考のダンプ場」には少し合わない気がしていた。

Obsidianが「ローカルのMarkdownファイルを管理するツール」と知って、ここに散らかした状態で素材を貯めておけばいいのかもしれない、と思い始めた。

## 最初に「全部Obsidianに移行」を試みて失敗した

Obsidianを使い始めて3日目に、「Notionのコンテンツを全部エクスポートしてObsidianに移行しよう」と思った。

### クライアントとの共有に使えないことに3日で気づいた

NotionにはドキュメントをURLで外部公開したり、特定のメールアドレスにゲスト招待したりする機能がある。クライアントに「このリンクで確認してください」と送れる。

Obsidianにはそれができない。

Obsidianはローカルファイルなので、共有するにはファイルを送るか、別のツールに貼り直すか、Publishアドオン(月$8〜)を使ってWebに公開するかしかない。クライアントとの日常的なやりとりには向いていない。

「あ、そうか。Obsidianで全部管理しようとすると、クライアント共有のたびに一手間かかる」——これに気づいた瞬間、全部移行は無理だとわかった。

### プロジェクト管理には向いていないと判断した理由

もう一つ気づいたのは、プロジェクトの「進行管理」にObsidianは向いていないということだった。

Notionにはデータベース機能があって、案件ごとにステータス・締め切り・担当者を管理できる。ClickUpに移行してからはタスク管理自体はClickUpに移したが、Notionにはまだクライアント案件のドキュメントが生きている。

Obsidianでこれと同じことをやろうとすると、DataviewというプラグインでMarkdownのメタデータを使った疑似データベースを作る必要がある。学習コストが高く、Notionの方がずっとシンプルだった。

## 「一次情報ストック」と「共有・管理」で役割を分けることにした

試行錯誤した結果、以下の役割分担に落ち着いた。

[IMAGE: obsidian notion role separation freelance]

### Obsidianでやること:リサーチメモ・個人思考の記録・素材の蓄積

– Perplexityで調べた内容の要約メモ
– クライアントとの会議後の気づき(Notionに移す前の段階)
– 記事の構成を考える段階の箇条書き
– AIへの入力素材(Claudeに貼り付ける前のリサーチメモ)
– 読んだ記事・書籍からの抜き書き

共通点は「まだ外に出さない、自分だけの一次情報」という性質だ。散らかったままでもいい。後で整理する。クライアントに見せない。Obsidianはこういった情報を貯めておく「素材倉庫」として使っている。

### Notionでやること:クライアント案件管理・共有ドキュメント

– クライアントに見せる提案書・報告資料
– 案件の進行ドキュメント(スケジュール・仕様書等)
– ゲスト招待で共有するMTG議事録(フォーマットが整ったもの)
– ブログのカテゴリ設計など「外に出す可能性がある情報」

Notionはクラウドで共有できるという強みを活かす場所として使っている。

## 2ツール共存で実際どうか:1ヶ月使い続けた正直な感想

### 「情報がどこにあるかわからなくなる」問題は起きなかった

2ツールに情報を分散させると「あれはObsidianだっけNotionだっけ」となりそうで、最初は不安だった。

実際には、そのモヤモヤはほとんど起きなかった。

役割が「一次情報(自分だけ)=Obsidian」「共有・管理=Notion」とはっきり分かれているので、何かを探す時に「これはクライアントに見せたものか、自分だけのメモか」を思い出せば、どちらにあるかがわかる。1ヶ月で「どっちにあるかわからない」状態になったのは2〜3回で、それも5分以内に見つかった。

### ObsidianとNotionの間でデータをコピーする手間が地味にある

正直に書いておくと、不便な点が一つある。

「Obsidianで書いたメモをNotionに移す」という作業が、たまに発生する。例えば、Obsidianで書いていたリサーチメモをクライアント向けの資料にまとめる時、そのままNotionにコピー&ペーストする必要がある。

Obsidianのフォーマット(Markdown)はNotionにも貼り付けられるが、完全に綺麗には入らない(見出しレベルがずれたり、リストが崩れたりする)。手修正が発生する。

[AFFILIATE_RESOLVED:INLINE: Notion | URL未取得]はAPIを公開しているので、n8nやMakeを使えばObsidianのファイルをNotionに自動転送する仕組みを作ることもできるが、その工数を考えると今は手動コピーで十分だと判断している。

地味に面倒だが、2ツール共存のデメリットとしては「まあ、そのくらいか」という感覚だ。

## どんな人がこの使い分けに向いているか

この2ツール共存フローが機能するのは、以下の条件が重なる人だと思う。

– フリーランス・個人事業主(チームではなく個人で使う)
– クライアントとの情報共有にNotionをすでに使っている
– 「自分だけのメモ場所」がほしいと感じている
– Markdown記法に慣れている、または慣れることに抵抗がない

逆に向かないのは:

– チーム全員がObsidianかNotionのどちらかに統一したい場合
– モバイルでObsidianを使いたい場合(Syncアドオン月$4〜必要)
– ツールを増やしたくない場合(正直、1ツールで済むならその方がいい)

## まとめ:ObsidianはNotionの代替ではなく補完ツール

ObsidianとNotionは競合ツールではなく、役割の違う補完ツールだというのが1ヶ月使った結論だ。

Obsidianが優れているのは「自分の手元にローカルで一次情報を蓄積する」という用途。Notionはクラウドベースでチームやクライアントとのドキュメント共有に強い。この2つは競合しない。

「ObsidianとNotionどちらを使うべきか」という問いへの答えは「フリーランスなら両方使うのがたぶん正解だが、最初はNotionだけで十分」だと思う。情報量が増えてきて「自分だけの素材置き場がほしい」と感じた時に、Obsidianを追加する。

1ヶ月使い続けた今も、Notionを全部Obsidianに置き換えようとは思っていない。Obsidianで貯めた一次情報が、ClaudeやPerplexityへの入力として機能し始めているのが、今のところ一番の使用価値だと感じている。

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